ハイスクールデイズ
放課後になると同時に教室を飛び出さなかったのは、とんでもない失敗だった。
入口のドアをふさぐようにして、伊集院正隆が立っている。

「と、とにかく急ぐから」

あわただしく手を振って、障害物のない方のドアから逃げ出そうとしたが無駄だった。
脱出路をもとめて走り出した途端、すばやく移動してきた正隆に、ぐっと肩をつかまれ、引き寄せられた。

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