FAKE‐LAKE
「アンジェ、あの人失礼だよ」
 ニールが大感激して帰った後もレイはぷりぷり怒っていた。
「ニールはいつもああだよ。本当に面白い人だよね」
 アンジェは思い出し笑いをしながらニールのフォローをする。
 もともと細かい事を気にしないおおざっぱなタイプだと思ってはいたけれど、あそこまで見事だと空気を読めない事ももはや長所だ。
「アンジェも笑ってばっかりで助けてくれないしさ。もういじけてやる」
 レイはクッションを抱えてソファーに寝転んだ。わざとアンジェに背を向けて拗ねた真似をする。
 本当は嬉しかったくせに。
 アンジェはぶすくれているレイの背中を見てクスクス笑った。
 多少テンションが高すぎるものの、ニールはレイの姿や存在を気味悪がらずに受け入れてくれた。
 レイも素直に言わないだけで、内心嬉しかったはず。表情を見ていれば分かる。
 ニールに可愛いと言われて見せるふくれっ面の合間に、安堵した表情が覗いていた事をアンジェは見逃していなかった。
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