FAKE‐LAKE
『湖の国』と信じていたのは、ただの偽物。

子どもの僕が思い込んでいただけの幻。

研究室で作り出された“人工生命体”の僕には、最初から故郷なんか無かったんだ。


「う、ああ、ああぁ――っ……!!」

薬が回りはじめ、割れるような頭痛がレイを襲った。

頭の中を掻き回されるような激しい痛み。言葉が、記憶が零れ落ちていくような感覚に恐怖がつのる。


アンジェ。
アンジェお願いだ、助けて――


体と心の耐えられない痛みにもがきながら、レイは忘れたくない兄の名前を呼び続けた。


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