FAKE‐LAKE
写真の中の博士の笑顔を思い出してセティは溜息をつく。

「他にも同じ願いを持っている夫婦もいる。そう思った博士は『人工子宮』が法律で許可されるよう訴えた」

「へぇ。もとはいい奴だったのか」

「でもその研究には賛否両論あってな。人工子宮で生まれた子は法律上“人間”として認められなかったんだ」

今では人工子宮の使用は禁止されている、とセティは言う。

「確かに下手すりゃ人間大量生産とかに使われそうだからな」

アツキが何気なくついた相槌にセティは言葉を止めてじっと彼を見つめた。

「まさか、本当に?」

「そう、そのまさかだ」

たまには頭いいんだな、とセティは小さく笑う。

「その研究に目をつけた軍が博士を捕まえて軍備開発に協力させようとした」

「そんな」

「遺伝子操作や人工手足……あらゆる方法を使って『人間兵器』を作り上げるように博士に命令したんだ」


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