FAKE‐LAKE
「美味しい! マスターのトースト最高!」

「そいつぁ有り難いな」

マスターの顔が緩む。料理人にとって自分が作った料理を『美味しい』と笑顔で食べてもらえる事ほど嬉しい事はないだろう。

「しっかしお前甘いもの好きだな」

「僕、仕事柄体力使うからさぁ」

アルはおまけしてもらったレタスとハムをくるくる巻いてかじった。

「あー、何だっけ? お前の仕事」

「天才少年奇術師!」

Vサインをしながら言うアルの額をマスターはつんと小突く。

「お前な、自分で天才とか言うなよ」

えへへ、と舌を出して笑うアルはものすごく可愛い。モデルにでもなれそうなくらい整った顔をしている。

「で、今日はどこで仕事だ?」

「今日はお休み。一日遊園地でゆっくりするんだ」

昨日は幼稚園に行ったし、その前はいろんな公園で仕事したし、とアルは指を折りながら答える。


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