FAKE‐LAKE
心の内を見透かされ、博士はびくっと肩を震わせた。

「……やっぱりね」

そう考えるだろうと思った、とレイは溜息をつく。

「あんなに酷い事を僕にもアンジェにもしておきながら、今更自分だけ逃げるなんて許さない」

アンジェ、と聞いて博士は顔を強張らせた。あの時の、憎しみが篭ったアンジェの表情を思い出す。

「本当に後悔しているのなら、本当に償いをしてくれると言うのなら」

一度言葉を切り、レイは力強い声で言った。

「生きて」

思わず目を逸らす博士にレイは繰り返す。

「僕があなたを許すって言うまで生きて」

「……レイ」

「一生許す気はないけれど」


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