‐白雪姫と悪魔なアイツ‐

　｢俺このクラス。姫ちゃんの後ろの席
　 俺の席だよ｣



　机に頬杖をついて鼻歌まじりにそう言
　うと俺の携帯がけたたましく鳴り出し
　た。



　｢……ごめんね｣



　社交辞令として姫ちゃんに謝ってから
　電話に出る。


　｢もしもし｣



　いつものように電話に出た俺に、少し
　不機嫌な電話相手。



　コイツの名前なんだっけ…??
　顔と名前が一致しねぇー。



　｢今日は無理だって｣



　いきなりこれから会おうと言われて、
　俺は不機嫌極まりない声で断る。



　こういう奴はキッパリ断らないとしつ
　こく付きまとってくるから。



　｢何で??約束したじゃん。今日ホテル
　 連れてってくれるってぇ｣



　それでも今回はまじでしつこかった。



　｢分かった。じゃ、今から迎え行く｣



　キッパリ終わらせるつもりで電話を切
　ると、スケジュール帳を見つめる姫ち
　ゃんに振り返った。



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