妄想科学研究所【短編】

末路

翌日、研究所内のムダに広い会議室で3人での話し合いがもたれた。

「だから昨日も言った通り、あの形状のままじゃナンバーは取れっこないのよ」

「そうですねぇ、道交法かあ…公道走れないんじゃセグ〇ェイの二の舞ですね」

「そうよなぁ。ヤメちゃうか?今まで製作した他のヤツみたく」

ヒロシもドクターも投げやりな口調であるが、それもそのはず。

今までも色々作ってきたが、この手の会議が開かれた時点で考えるのに飽きてしまい、とりあえず棚上げして次に取りかかるのが恒例になっていたのである。

ダレている二人をよそに華だけはやる気マンマンだった。

バン!!!

華は両手で机を叩き、勢いよく立ち上がった。
膝裏に押され回転イスが後ろにふっとんだ。

「駄目よ!!」
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