恋 理~renri~



どうすれば良いのかなんて、分からない・・・




そんな大和さんは私を引き寄せたままで、髪を梳くように撫でていて。



「っ・・・」


ドキドキが止まらないというのに、心地良いと思えてしまう…。





「あの時さ…、真咲の音楽プレーヤーが紛れ込んだろ?

悪いと思ったけど、それを再会のネタにしたんだよ」



「え・・・?」



再会のネタ・・・?



突然発せられた言葉の意味が、どうにも分からない私。




「電車内での落し物は、駅長室に届けるのがマナーだろ?」



「あ・・・」


クスッと一笑した彼の言う通りで、思わず頷いてしまう。




すっかり忘れていたけれど、私も駅長室に向かったのだから…。





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