恋 理~renri~
「真咲、お待たせ!」
その言葉に、ハッとドアの方向を見る。
長身の彼が、颯爽と歩いてきた。
「あっ、すみません。
それと・・・ご馳走になってしまい、すみません。」
私はベンチから立ち上がり、お詫びを重ねた。
「だから 気にすんなって言っただろ?」
呆れた様な声が、ますます申し訳なくて。
「でも・・・・・
元はと言えば、私が全部悪いのに・・」
そうだよ・・・
大和さんは、何も悪くないのに。
こんな、見ず知らずの迷惑女のせいで。