キミボク
「ただいまぁ」


「おかえり。先にお風呂入ってきなさいね。」
「はぁいっ」












シャーー



「イタッ!?…」



腕にはまだ珱兄に無理やり捕まれた痣があった。













「う…う゛…」




たちまち流れてくる涙。

アタシ…
本当にダメだ。。


しっかりしなくちゃ。。


隼斗に頼りっぱなしじゃんか。。






カチャン




「愛奈、来なさい。」
「…?」
「あのね、引っ越すコトになったの…」
「え…?」









引っ越すの…?


嫌だよ…

隼斗と離れるなんて。。




「アタシのお友達に、霧島有実子っていう人がいるの。その人の隣に住むコトになるんだけど…今、愛奈が行ってる高校の近くにある今城高校になるんだけど…」
「…」
「そこが今のとこよりもガラが悪いみたいなんだけど…大丈夫?」
「……」
「ゴメンね。急に引っ越すコトになって…」
「……ううん。大丈夫。いつ引っ越すの?」
「明後日なのよ…」






カチャン


引っ越すなんて本当は嫌だよ。


でもワガママ言っちゃダメだ…








隼斗に言わないと…









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