【BL】愛のカタチ


「まぁ、それは置いといて……佐倉先輩をどうにかしなきゃな」

うん、固まったままだし。
俺のせいだけど。

「どうしたら戻るんだ?」

「えーっと…確か……噂では」

「噂?」

俺が聞き返してる間に、翔は佐倉先輩の元へ。
耳元に口を近づけ、

「………………」

何かを呟いたみたい。
でも、効果は絶大みたいで、

「俺に触れんじゃねぇ!!」

いきなり意識を覚ましたかと思うと足を振り上げ、翔は吹っ飛ぶ。

「痛ぇ…」

と腕を摩る所を見ると、当たったかと思った腹は防御できたらしい。
充分痛そうだけど…な。

「あれ…神崎君?」

キョロキョロと周りを見渡す佐倉先輩は、さっきの翔の悲劇を覚えてないらしい…
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