りんごゆき
『かりん』としか呼ばれたことがなかったから、一瞬自分の本名だと理解できなかった。
混乱している私に
「かりん、好きだよ。」
柊くんが私の顔を覗き込んだ。
信じられなかった。
驚きすぎて意識が飛ぶかと思った。
「返事聞いてもいい?」
ずっと黙ってた私に柊くんが不安そうに言った。
私は柊くんの左手を取って自分の左手を合わせた。
「かりん?」
「…以心伝心。」
私は耳まで真っ赤にして柊くんを見た。