時代魔レヂスタンス

十七の夏、私はある映画に出会った。

もう六十年以上も前の時代。私が全く触れることのできない時代だった。新宿にある小さなジャズ喫茶。そこにたむろする若者。

私は、そこで大きな衝撃を受けた。初めて聴いたジャズが、こんなにも痛く浸みるものだなんて。
そこに登場する人々は、決して立派だとはいえなかったし、いわゆる不良で、堕落しきった生活を送っていた。

だが、それは私を未知の魅力に引きずり込ませた。

それから私は、当時のリアルな写真を見、ジャズを聴き、ある作家に出会って本も読んだ。あの時代を生きた方々の話も聞いた。

知れば知るほど、私はどんどん引きずり込まれ、あの時代に生きたかった、と叶えられない夢にはがゆい思いをした。

そのもどかしい感情が膨らみ、多くの歳月を経てこの作品ができた。

一人の少女と、クラウンの仲間たち、そしてミヤ。私は、この作品の中で満たされない感情を消化できたと思う。
青春とは、ある一つの痛みでもある。ハルは、本当に正直な女の子だった。

最後に、この作品ができるまで多くの人たちに感謝したい。様々な情報をありがとうございました。あの時代を生きてはいない私がこの物語を書けることができたのは、多くの人たちのお陰です。

そして、二年という長い期間、この作品を見捨てることなく読み続けてくれた皆さん、本当に感謝します。

時代は戻ってはくれないけれど、私たちが消却しないかぎり消えはしません。なんだか不思議なものですね。

  2010、09、10 ナナヲ



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