じいさんとアタシ
「翔は私を裏切らないでくれ」
血の繋がらない先生を、ケンちゃんのお父さんは溺愛した。
先生は当たり前のように教育学部を卒業し、
教師になる道を選んだ。
「俺はケンみたいに親父にタテつく勇気がなかっただけ。
母さんのこともあったし。」
と、先生が寂しそうに言った。
先生のお母さんは、多額の借金をしていて、
結婚するときにお父さんが全額返済してくれたらしい。
「ケンが羨ましかったよ」
ポツリと先生は呟いた。