Is this a Fiction?

「死んだ人間が使ってた物なんかすぐに“全部”捨てて!気持ち悪いから全部捨てて……」

たっぷり残っているヘネシーのボトルからグラスから何から何まで、ボックス席にあった全てを処分するように言う。

いつもなら、キープ期間を大幅に経過したボトルに残ったブランデーを、一つのボトルに詰め替えて新品として売りつけるママ。

違う銘柄でも合わせてしまうようなママが、強引に早急に、全てを躊躇無く処分させた。

証拠の隠滅と云う言葉が大袈裟な言い方とは感じられなくて当然だった。


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