LAST contract【吸血鬼物語最終章】

記憶を無くても貴方に惹かれたのは、

記憶が無くなる前と変わらずに



傍にいてくれて、

優しく接してくれていたから。



だからボクはね、

アオちゃんに





二度目の恋をしたんだよ。





「本当に、ゴメンね。‥ありがとう」

伝えたかったのは、これだけ。
ぐらりと視界が傾いて、ボクはアオちゃんの胸へ倒れ込んだ。



最後に見たのは、アオちゃんがボクの前で初めて涙を流す姿。

最後に聞いたのは



「スミ、レ‥」



静かにボクの名前を呼ぶ



愛しい人の声だった。




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