甘い秘密 ~sweets~
「間に合って良かった…」

お兄ちゃんはそう言うと、私をぎゅっと抱きしめた。

お兄ちゃんの体温と香水の匂いが私に届き、安心した私はわんわん泣いた。


…怖かった…

本当に怖かったよ!!


そんな私の髪をお兄ちゃんは優しく撫でてくれた。


「もう大丈夫だ。」


その言葉に、私は何度も頷いた。


「ほら。顔拭けよ。ぐちゃぐちゃでひどいぞ。」


お兄ちゃんは私にハンカチを差し出した。

「ありがと。」

素直に受け取り、涙を拭った。


「寒いし、帰るか。」

「うん。」

私は羽織っていたお兄ちゃんのコートを脱ぎ、自分のコートを羽織った。

「俺のコート、着て帰ってもいいぞ?」

「いいよ。お兄ちゃん寒いでしょ?
それにコートは無事だし。」

「そっか。」

「それより…―この事お母さん達には…―」

「分かってる。
言わねーよ。」

「ありがと。」

…こんな事、恥ずかしくて誰にも知られたくない…―。

「じゃあ、行くぞ。」

「うん!!」

私達は2人で家路についた。

まだ、体が微かに震えてたけど、きっと大丈夫…

そのうち忘れられるよ…―。

私はそう思っていた…―。


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