空写真

‐先週の金曜日・午後4時‐



いつもの様に上を見上げゆっくりと歩を進める私。





そして上にばかり気を取られていた私は･･･






ドンっ･･･





「きゃっ･･！」




誰かとぶつかり、その場にこけてしまった。




「すみません･･･大丈夫ですか？」




すっと瞳を開けるとそこに居たのは、心配そうな顔をしながらこっちに手を差し伸べている私と同じくらいの男の人。


「す、すみません！空にばかり気を取られてしまっていたもので･･･」



「いえ、構いませんよ。こちらこそすみません･･･ぼくがもっと気をつけていれば･･･。


お怪我はありませんか？」





「あっはい！大丈夫だと思います。･･･貴方も写真を？」




彼が手に持っていたカメラに眼が行きとっさにそう聞いてしまった私。




「あ、そうなんですよ。


空が好きで、良く撮るんです。



貴方も？」



「はい！同じですね！」


そこから同じ趣味という共通点もあって、話はどんどん膨らんでいった。