いつも笑わせてくれる貴族
「おい………………………ゆかり!!」
「…………っ!?」
瀧口は後ろから私に抱きついてきた。
しかも名前で呼ばれた……。
さっきの辛い事でボロボロと涙が自然に流れる。
「言え」
耳元で言われる。
言える訳ないやん…。
ものすごい事されたんやで?
「無理………」
「平気」
涙が止まらん。
溢れ出る。
「……………………もしかして………………………レイプ……みたいな…?」
似てるんやけどな………。
自分の口から言えへん。
「…………そんな感じな事……」
私は震える唇を開いた。
「写真撮られた……」
涙が地面に落ちて滲む。
もうヤや…。
こんな人生…。
「車やったよな…。ナンバー覚えとる?」
優しい声で耳元で囁く。
「………覚えてない…」
「大丈夫やで」
いつもウザイ瀧口でもこんな事してくれるんや…。