天使のララバイ


置いて欲しい、

ってこの家に住み着くつもりか。



図々しいにも程がある。


…といっても最初からそのつもりで来たんだろうけど。



「寒いの嫌いなんだよ。
まぁ君を助けるわけだしその交換条件としては十分すぎるよね」



…先程から言っている『助ける』って何なのだろう。


あたしを何から助けるというのだ。



ドラマチックに考えれば天使は未来が見えて…


とかいう話なのだろうが、
あたしのところにやって来る理由はない。



まぁ、適当に選ぶのであればあたしが選ばれてもおかしくないんだろうけど。



なんとなく、ただの勘だけど違うような気がする。




< 12 / 51 >

この作品をシェア

pagetop