「キミが…」 (武志&優)
木村 武志




「キミが…」




『キミが羨ましい』
最初の感情は少し汚い感情だった。
部活に入部して君を見た。
凄い上手いんだ。
同じ部活だからわかる。
田中さんは上手い。
同じ学年でも目立って上手い。
そんな君を毎日羨ましいと思っていた。



体力アップのためのランニングもない。
握力アップのトレーニングもない。

羨ましいと思っていた。








家から少し遠いコンビニに買い物に行った。
その時田中さんがランニングしていた。
ぼそっと「後5分…」と。
俺はコンビニでダチに会って少し話して帰った。
田中さんは…まだ走っていた。

羨ましいと思った自分が嫌になった。









そんな頑張り屋な君への次の感情は、『好き』でした。






< 2 / 3 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop