傷付け合うわたしたち
「ずっと一緒にいたいよ。だから逃げないでよ、学校からも友達からも。さっちゃんは逃げてるよ。」
「逃げたくなる気持ちもわかって欲しいんだよ……」
「逃げたくなる気持ちはわかるよ。でも、逃げちゃダメだよ。一緒に逃げることは出来ないよ。一緒に強くなろうよ」
「どうせ、わたしは弱いよ」
「わたしだって弱いよ。さっちゃんだけじゃないよ。みんな弱いんだよ」
「「一緒に逃げるよ」と言ってくれれば、わたしも少しは救われたのに……」
さっちゃんは怒って、早足でスタスタと歩き出してしまう。
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