キャンパス・ダイアリー

先生の横

「よっ!」

「きゃっ!」



校内を歩いていたら、後ろから脇腹をつつかれた。



「やっぱりなぁ。橋本だ!」

「先生!」



犯人は藤村先生だった。

今日は一回目のゼミから三日しか経っていない。



「かばんからお菓子の箱が覗いてる人と言えば橋本だな!」

「えっ!?本当だ!」



先生の指摘通り、かばんからチョコレートが顔を覗かせていた。



「橋本ってシャイだよな。でも、俺には積極的に話し掛けてくれよな!」

「は…はい!」



まさか先生から声かけてくれるなんて…


思いがけない出来事に、驚きと喜びが入り交じって変な気持ちになった。
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