ハスキー
『白川サ――ン,
ちょっと時間ある――??』
昼休みの始め。
またいつもの如く屋上に行こうかとしていたその時。

クラスの女子に呼ばれた。
......なんかウザそうだ。

『ゴメン,あたし先生に呼ばれてるから......』
逃げよう。
本能的に思った。

『....大丈夫だよぉ――。
白川サンはぁ,先生たちのオキニだからぁ,ちょっとくらい遅れてもぉ。』

『(マヂうぜぇ。さらに語尾うぜぇ。
つかそこまでして話してぇのか?)
....そんなことないけど...。
どうしたの??』
あたし昔から口がとてつもなく悪い。
前はすぐにぷち―――んってきちゃったら言っちゃってた。
最近は我慢できるようになったけど。

『ん――とねぇ,ここじゃぁちょっと話せないんだぁ。』
(じゃぁ話すなよ。)
そうなの?と愛想笑い。

『あっ!!そぉだ。
一緒に屋上でご飯食べながらでいいかなぁ?』
『いいよ。ご飯食べながらで。』
(ぁあ?!
屋上ってかぁ??
テメェら一回でも過去に屋上で飯食ったことあんの?)


まぁ,しょうがなく5人くらいを連れだって屋上へ。
その間にもしきりにリーダーらしき女ギツネが話し掛けてくる。

ぶっちゃけカワいくない。うん。

確か名前は....
“ミユ”だっけ??
他は知らない。
....知ってても益はない。
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