初恋~俺が幸せにしてみせる~
俺は悪い癖で
起き上がりすぐ
タバコに火をつけた

麻美はそんな俺の
背中を見つめていた

『こんなの嫌だよな』

タバコを灰皿に
押し付けようとした俺に

『いいよ、そんな
仕草も好きだよ』

と麻美は笑って言った

『シャワー浴びて
きていいよ』

俺の言葉に、麻美は
立ち上がって、浴室に
消えていった

シャワーの音が
部屋に響いていた

時計は朝の6時

すっかり日は昇っていた

今日は休みだ

でもこの後は家に帰ろう

麻美は花屋には
行かなくていいのか

少し心配になる

なのに…どうしてだろう

やっぱりなぜか
千穂を思い出して
しまっていた

このまま麻美と
一緒にいたら
忘れられるのか

忘れさせてくれよ
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