初恋~俺が幸せにしてみせる~
☆★39★☆
メールをすると、返信がちゃんと返ってくる

電話をすると、優しい
声で応えてくれる

会おうと誘えば、車を
走らせてきてくれる

言葉にすれば簡単な事が今の俺にはとても
新鮮で、幸せだった

千穂の笑顔が
すぐそこにあって
自然に俺も笑顔になる

その先の進展はない

俺はゆっくり待つ事に
決めていた

焦るつもりはなかった

俺たちはゆっくり
進んでいけばいいって
自分だけで決めた

なぜだろうか

俺は千穂をゆっくりと
待てるような気が
していたんだ

一緒に飯を食いに行って美味しそうに食べる
千穂の姿が好きだった

自分の箸が止まって
しまう時だってある

何でも話せるように
なってきて、喧嘩も
時々するようになった

つまらない事での
言い争いだった

『大介のバカ!
全然わかってない!』

本気じゃないって
わかっていても、意外とショックだったりする

仲直りは必ず俺から

何日か置いてから
何事もなかったように
メールをして、飯に行く

千穂の好きなスイーツを頼んであげたら
喜んで笑顔を向ける
千穂がそこには居る

単純かもしれない

だけど、そんな関係が
俺には幸せに感じる
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