初恋~俺が幸せにしてみせる~
辛い恋愛をしてきたのは俺だけじゃなかったんだ

俺よりも千穂の方が
よっぽど傷つきながら
生きてきたはずだった

この33年間は、まだまだ序の口に過ぎない

この先は幸せな世界で
生きていこうな、千穂

俺たちは遠回りをして
ここまで来たけれど
最初から結ばれる為に
産まれてきたはずだよ

俺はそう信じたい

色んな事がありすぎて
上手く言えないけれど
誰より俺は千穂を




愛してる




千穂は俺の胸に
顔を押し付けたまま

『大介、愛してる』

と小さな声で囁いた

『俺も愛してる』

優しいキスをした

何度も何度も…

もう二度と離さないよ

二度と離れないでくれ

2人で幸せになろうな

おじいちゃん
おばあちゃんになってもしわくちゃな千穂を
優しく抱きしめて
キスをしてあげるよ

そしてまた
『愛してる』
と言い合おうな

沢山の想いを背負って
力一杯生きていこう

桜の花びらの舞う季節に手を繋いで桜の木の下を一緒に歩こうな

いつまでも…
いつまでも…

初恋はずっと続くよ

俺はずっと千穂に
恋をしているよ
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