Replicant・Lover's-L No.6
「盗聴器の話は? 仕掛けられてるの言わなかっただろ?」

「言えばどうなる?」

反対に問い返され、レンが視線を天井へ巡らせる。

深夜だが、廊下は明るく電灯が照らす。

廊下の幅は広めで、天井も高い。

ホテルを思わせる高級な造りだ。

少し考えた後、レンが口を開いた。

「外せって確実に言うだろうな」

「ああ」

「外したら、こっちが盗聴に気付いてるのがばれる……」

「そういうことだ」


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