鬼 鴉【総集編】
桃華は全てを了承するように、大きく頷くと、そのまま俯き囁く。
「……頼み、ます」
その声が聞こえたのか、闘兵衛は軽く笑みを浮かべると、鬼人側に振り向き、表情を引き締める。
「さぁっ、終わりにしようゼ?……鬼人っ!!」
闘兵衛は肩幅ほどに両脚を開くと、腰を落とし、手招きをしながら、鬼人に叫び掛けた。
「是非も、ない……」
待ちくたびれたように、鬼人は太刀を正眼に構え直し、答える。
鬼鴉に纏わる因縁めいた戦いは、闘兵衛と鬼人の2人を向かい合わせる事となったのだった。