鬼 鴉【総集編】
一年が、過ぎたのだ。
徐々に、闘兵衛の事を諦めるような雰囲気さえ、ある。
残酷な考えだが、いない人間の存在というモノは薄れていく。
「そうです、か……」
さほど気落ちした様子もなく桃華は呟き、皐月の隣りに並ぶ。
「……待つという行為は辛い日々だと思います。貴女は、よく堪えられますね?」
皐月は以前より気になっていた疑問、惑わされず真っ直ぐを貫き通す桃華に、質問していた。
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