鬼 鴉【総集編】


「……来ます」


眼を綴じ、瞑想していた紅拳はナニかを感じとったかのように、唐突に声を発する。



「全軍っ!防護壁の後ろへっ!!……っ矢がくるぞぉっ!!?」


紅拳の言葉に反応するように、ブレイドが大声で叫ぶと、鬼鴉の全兵士が一つの生物のようにその指示に、対応した。



『ビュウゥゥゥゥゥッ』



空気を切り裂く風切り音が、数百と闇夜の中に響き渡る。


『タンタンタン』


『タタタタン』


砦の防護壁に、無数の矢が突き刺さっていくのだった。



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