鬼 鴉【総集編】
「近くまで行って、探って来たんですが……」
淡々と、呼吸も乱さずに皐月は口を開く。
いつのまに、この距離を往復したのだろう。
「外からの侵入対策というより、街側への警戒。のようですね」
皐月は無表情のまま、静かに現状を報告する。
もっとも、ソレは単なる報告であり、対策ではない。
そこが、皐月の限界なのだろう。
「ナニか、不測な事態が起こっているようネェ?さてさて……?」
ジェノスは独り言のように呟くと、考え込む。
進行方向を決める役は、取り纏める者の責任でもあった。