奴隷と悪魔




「ごめん。私、帰るね。今日はちゃんと家に帰るよ。・・・ごめんね」



「あっ美衣───」



 芭衣ちゃんの呼び止める声を聞かずに走った。



 嫌だよもう。



 私



 もう



 疲れた。



 考えるのも嫌だ。




 というか、かなうわけ無いじゃん。



 あんな綺麗な人。





「ははっ・・・。私、なんか馬鹿みたい・・・」




 走り疲れて道端で独り言。



 虚しすぎるよ。
 



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