奴隷と悪魔

違心




 次の日


 私は学校へ向かった。


 昨日沢山寝たから熱はすっかり下がった。


 そして、玄関で深君の姿を見つけた。


「おはよう。深君!」


 私は迷わず声をかけた。


「あっおはよう。美衣菜」


 深君も戸惑わずに応えてくれた。


 昨日別れたけど、いい友達として、一緒にいよう。


 そう決めた。


「一緒に教室いこっか」


「うんっ。行こう!」


 私と深君は、二人で教室に向かった。




“ガラッ”


 私は教室の戸を開けた。


 すると、また何かで一部がざわついている。


 どうしたんだろう?


「ねぇ深君、どうしたのかな?」


「わからない。でも芥川と白能美のことではないと想う・・・」


 深君の予想は当たった。


 今回のざわつきは、茉里唖と芭衣ちゃんのことじゃなかった。

 
 ・・・私と・・・深君と・・・茉里唖のことだった。




< 93 / 240 >

この作品をシェア

pagetop