小悪魔な私
苦しい日々
私は今まで以上に勉強するようになった。

勇気を忘れる為に……


ひたすら受験勉強した。


受験が済んでも、スケジュールを詰めてわざわざ忙しくした。


1人で居るのが怖かった……


暇で居ると勇気の事を考えてしまっていたから……


普段は相変わらず乙葉とかとも遊んだし、勉強だってマメにしていた。



そのおかげか希望より難しい学校に合格したんだ。




みんな希望通りに決まっていき、久しぶりに集まる事になった。



みんなで自分達をお祝いした。



ただそこには、勇気が居ないだけで……



全てがいつも通りだった。




その時、健太の携帯が鳴る。


「……勇気からだ」


健太が呟いた。


みんなが一瞬静かになる。


「あっ、気にせずに取っていいよ!!」


私は努めて明るく振る舞った。


健太が通話ボタンを押して話し出した。


乙葉がテーブルの下で、さり気なく手を握りしめてくれた。
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