クライシス

訓練

−11月21日18:15−

大阪市中央区大阪府警本部・・・


バーン!!!!


テーブルを叩く音が取り調べ室に響く。


警備局長の河野はテーブルを叩いて三宅を睨んだ。


「警察車両25台・・・一般車両38台・・・怪我人102名・・・破壊されたガードレール、公共物多数・・・」


そこまで言うと河野は再び三宅を見た。


「死人や重傷が出なかったのは不幸中の幸いですな」


三宅はそう言って笑った。


河野は三宅を睨み付け怒鳴った。


「何が不幸中の幸いだ!!!死人が出た瞬間に貴様を射殺してる!!!お前は自分がしでかした事を何と思っとるんだ!!!被害総額は億に行くぞ!!!」


二谷は河野の血管が切れるかと思った。


「働いて返しましょうか?」


三宅は笑って言った。


その瞬間に河野は目を大きく開いた。


その目は血走っていた。


「貴様は・・・」


河野は三宅の胸倉を掴んだ。


イカン・・・


二谷はそう思い立ち上がると河野の手を掴む。


「局長・・・落ち着いて下さい・・・とりあえず何かをするなら任務の後に・・・」


二谷はそう冷静に呟く。


雄介は黙って三宅を見ていた。


心の中では少し三宅を好きに成っていた。
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