【短】間違い電話からはじまる恋
「ごめんな。バイトって、嘘やねん」
シンイチさんは、そう言って私の頭を撫でた。
優しく、優しく。
「好きになったらあかんって、自分に言い聞かせとった。でも、無理やった。気が付いたらここにおって、お前を探してた。一日中探してたんやけど、見つけられへんくてな…。当たり前や!って感じやねんけど」
いつかの深夜。
―――俺、奈保のこと好きになってしもたわ。
あの時言っていたことは、本当だったんだね。
自分の恋をだめにしていたのは、自分だった。
信じればよかった。
ごめんね……