GUN

「だったら、なおさらだ。悪いがそちらの国が信用置けるまで、ギルは渡せない。」


 銃を構え、憲兵に向ける。


「そんな玩具で!」


 どうも、リンに突き飛ばされたガーディアンはやけに短気だな?


 ・・・って、幼い少女に突き飛ばされたとあっては、プライドも傷つくか?


「待て。」


 しかし、またリーダーらしきガーディアンがそれを止める。


「その玩具・・・拳銃か?」


 ほぉ。


「知っているなら話は早い。いくら剣術に優れているとはいえ、この間合い、俺の方が有利であることは、言わずとも分かっているだろう?」


「舐められたものだ。それで、優位に立ったつもりか?」


 思ってねぇよ。


 でも、射程は十分。


 この距離なら、確実に急所を狙える自信もある。


 だが、相手は三人。


 一人を撃つ間に、残り二人に挟まれたらお終いだ。


 ・・・俺が一人だけだったらな。


< 118 / 146 >

この作品をシェア

pagetop