昼間の月
「いや、今初めて知った」
と、健司。
ま、こーゆー奴だから気付いてないとは思ってたんだけどさ。

「何、俺に人気があるとさちは信じてくれないんだ?」

健司の声。

「そ、そういう訳じゃないんだけど!ほ、ほらさ、何か実感湧かない、っていうかさ!」あたしは大袈裟な手振りも交えて、どもりながら言った。

そしたら健司はふうん、なんて呟いて。

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