∞いちしのはな∞

「わかった?ちゃんと食べるんだよ、あたし帰るけどまた来るからね。
妹思いの姉がわざわざせっかくこしらえたロールキャベツ、ちゃんと食べなきゃぶっ飛ばすからね。」

今日はトモのお姉さんが来ていた。
大きなタッパーをテーブルに置いて、トモに食えと諭していたが
トモはムスッとしたまま今日も映画を見ていた。

「おじゃましました〜。」

「あ、はい、またいらして下さい。」


パタンと閉まったドアを
ちらりと振り向いてトモはまたテレビ画面を見る。
とりつかれたように、僕の好きな映画を見ている。
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