オフサイド
「何それ?どうした、の?……ぷっ」


「笑うな!めちゃくちゃショック受けているところなのに」


「あははは……それは無理だよ。笑うなって言っても、その顔見たら誰でも笑うよ!」


「くっそー!ムカつく!」


ガチャガチャ音を立て、引き出しからようやくお目当ての物を見つけだすと、キャップを外し、迷うことなく塗り始めた。


「えー!?マジでそんなことするの?」


「やらないよりマシだろう?」


「でも、それはどうなのかなぁ。中学のとき、眉を剃った男の子に先生がマジックで書いたけどさぁ……あれとあんまり変わらない気がする」


「……ゲッ!マジで!?」

大きく目を見開き、うなだれる大輝。



そんな大輝も、彼女より背が低いことを気にしているようで、必死で牛乳を飲んでいる毎日。


いつも憎まれ口ばかり叩いて腹の立つ大輝だったけど、背を伸ばそうと涙ぐましい努力をしている姿が、すごく可愛らしかった。




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