オフサイド
ところが、風に煽られ、蝋燭の炎が消されてしまう。
ライターをカチカチさせ、ようやく点火したときだった。
「そいつって、もしかして裕也のこと?」
「えっ……いや……」
意表を突かれ、心臓がバクバク音を立て、慌てふためいた。
この前、駅で裕也の帰省を知らされたときから、危惧していたことではあったけれど……
本人の口から、はっきりとそれを伝えられてしまうと、やはり動揺してしまう。
黙っている私に、察しがついたのだろう。