死発列車
「…な……なんだ!?あの太いホースは…?」
左藤が限界ギリギリの声で叫ぶ。
「…相沢くん……怖い……」
「だ…大丈夫だ!しっかりつかまってろ!」
守ってやりたい…せめて立川だけでも守ってやりたい…
そんなラインの気持ちとは相反するかのようにトラップは作動した…
ブシュゥゥゥウウウ…!
「…なんだあの液体は!?」
ホームから消火器のように液体を飛ばしてきた。
そして…それにかかったとき…
今までの中で最悪なトラップであることに気付いた………
「………こ……これは…まさか!!」
今まで以上の恐怖を覚えた…
「…うわっ…油だ!!」
腕に付いた液体を見てすぐに分かった。
そしてそれは子持ちの母親に大きく降りかかった。
「…ちょ…ちょっと!!…うわぁあ…!!」
彼女の手に大きくかかった今、暴れれば暴れるほど手元が滑りやすくなっていった。