ばあちゃん





小さいばあちゃんは、杖をついて歩いていて、トイレにいくのも大変そうで…。



「小絵……ちょっと肩かして」



「うん!!」



小さいばあちゃんをトイレに連れていくのは私の役目。



古い木造建築の家で、トイレも靴をはいていかないといけない。


段差もあってつまずかないように、いつも気を付けて連れていっていた。










そんなある日。





近所の友達と遊んでいた私。



夢中になりすぎて、小さいばあちゃんの声が聞こえてなかった。




2つ上の友梨ちゃんが、その声に気付いた。




「ねぇ…小絵ちゃん。家から誰かの声が聞こえてくるんだけど…」



「えっ……?」



誰だろう………



大きいばあちゃんは今、用事で出かけてるはず。



じいちゃんは畑仕事に行ってる…。




「……絵、小絵……」



声が聞こえてきた。




家にいるのは……



小さいばあちゃん……。



さっきまで寝てたのに……。



起きてトイレに行くのかな……?



そう思って、私は家に戻った。



いつも寝ている座敷を見てみる。



…………いない。






もしかしたら…一人で…。



っ!!!!!!!!






あれほど一人で行くなって言ったのにっ!!!!



私はトイレに急いだ。



うなり声にも近い声が聞こえてきた。





「小さいばあちゃん!!!!」



「…小絵」




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