7年
ゆきを見かけてから1週間後、ゆきに会う事ができた



多分ゆきはあのこと、言わないだろうから、わたしの方から、きりだした。




「ねぇ、ねぇ、ゆき、あのね……ちょっと言いにくい話あるんだけど……」



「なに…?」



「あのさぁ、バスで会う、彼ね…ずっとメールしてるし、会ってるんだ」



ゆきは驚き、話を聞きたそうに、前に体をつきだす



「その彼とはよく会ってるの?」



「よくじゃあないけど、たまにね」



「彼、たしか若いし、独身でしょう…?」



「ううん……実は結婚してる……子供もいるの…」



「じゃあ割り切った関係って事だね」



ゆきは、あっさり、そう言った…



直樹との事は、いくら、ゆきでも、そういう風には言われたくなかった




たしかに世間ではそうだよね…



「ゆき、ちがうの、彼はちがうの…」




「彼の事を考えると眠れない事もあるし、頭の中、彼でいっぱいに、なることもあるんだぁ…」



「亜紀、恋…かな?」


「お互い結婚してるんだし、まわり、傷つけないようにしないとね」




ゆきは微笑みながら、そういった。





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