23時の情熱

本音

清水くんと別れた後、気がつくと足が会社に向いていた。


ビルを見上げてみる。

もうすぐ10時。


ビルの窓はほとんどの灯りが消えていたが、14階のフロアーにはまだ煌々と灯りが点いていた。




玄さんがいるフロアー。


玄さんがまだいる。


近くのコンビニで缶コーヒー二つと肉まんを買い、ビルへ入った。
守衛室で不思議そうな顔をする警備員の男性に社員証を見せ、14階に上がる。



薄暗い静かな廊下の先に、一つだけ灯りの点いた部屋があった。
そこだけが暗い廊下を明るく照らしている。

顔だけを出して覗き込んでみた。


広いフロアーの奥に、パソコンに向かう玄さんの横顔を見つけた。




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