23時の情熱
部屋に着くと同時に、携帯が鳴り出した。
――――玄さんから。
「……もしもし」
『瞳子?もう部屋着いたんか』
「うん。ゴメン、先帰っちゃって」
『あぁ、エエよ別に。……つまらんかったんやろ』
「え?ううん、そんな事ないよ?」
『そうか?……なんか話が変な方向に行ってもうたし、瞳子気分悪くしたんちゃうかなて思ててんけど』
「……何余計な気つかってんの。平気だよ、あんなの」
努めて明るく言ってみた。
「だって全部ホントの事だし?」
「………」
玄さんの返事がない。
「やっぱ怒ってるやないか」
「私が怒ってるとしたって別に玄さんのせいじゃないでしょ」
我ながら、可愛くない台詞。
――――玄さんから。
「……もしもし」
『瞳子?もう部屋着いたんか』
「うん。ゴメン、先帰っちゃって」
『あぁ、エエよ別に。……つまらんかったんやろ』
「え?ううん、そんな事ないよ?」
『そうか?……なんか話が変な方向に行ってもうたし、瞳子気分悪くしたんちゃうかなて思ててんけど』
「……何余計な気つかってんの。平気だよ、あんなの」
努めて明るく言ってみた。
「だって全部ホントの事だし?」
「………」
玄さんの返事がない。
「やっぱ怒ってるやないか」
「私が怒ってるとしたって別に玄さんのせいじゃないでしょ」
我ながら、可愛くない台詞。