23時の情熱
その日は朝から落ちつかなかった。



日本に帰って来ても、真っ直ぐに大阪に行くのかも知れない。





それでもよかった。



無事に日本に帰り着いてくれれば、それでいい。


早く逢いたいけれど、我慢する。



玄さんを求める正直な身体を押さえつけるように、部屋の掃除に没頭した。





もしかしたら今夜来るかも知れないし―――。





淡い期待と微かな可能性に胸を弾ませながら窓辺に立ち、少し曇った空を見上げた。
見える筈の無い玄さんの乗った飛行機に思いを馳せながら――――。









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