『夢のつづき…』
第三章

幸せの階段



春樹は…

あの歪んだ生活から私を救ってくれた…

あのバーで敬子に出会わなかったら…

あの日、散歩に行かなければ…

雨の中、待っていてくれなかったら…


春樹はそんな積み重ねで出会った人…

でも、それがなかったら…

春樹への気持ちはきっと、なかった…



会社帰り…駅から家へと歩いていると…

前から春樹が歩いて来た…


『春樹…私、今帰りなんだ…』

『そうか…』

『春樹はどこ行くの?』

『別に…』


< 169 / 691 >

この作品をシェア

pagetop